救急救命士の仰天現場 パラメディック119~すべては救命のために~

パラメディック119-すべては救命のために-
救急救命士のため息現場報告 case37

パラメディック119ため息現場超ウケる~本気で呼んだの~ up data 2008.2.7

超ウケる~本気で呼んだの~

 これまで救急車を適切に利用してくれないため息の救急現場のお話を数々してきましたが、今回はその中でもかなりのレベルのお話です。あきれてしまって口があんぐり…。もうバカバカし過ぎて何にも言いたくない…。そんなお話です。

 「救急出場、○町…、女性は発熱、動けないもの」との指令に私たち救急隊は出場しました。出場先は消防署から直近、数分で現場に到着しました。

 現場到着
救急機関員「ここです、このアパートです。ここに停車しますよ」
救急隊長「了解」
救急隊員「えっと、103号室ですから奥ですかね?」
通りから奥に101号室、102号室と進んでいくに連れて何やら若者たちの笑い声が聞こえてきました。

 現場到着
103号室、要請先住所はここです。
103号室から「キャハハハハハ~!」
救急要請しているとは思えないとても楽しそうな声が部屋から漏れています。救急車を要請する危機的状況にある方がいる部屋から聞こえてくるはずがない声です。
救急隊長「??ここだよな?間違いないよな??」
救急隊員「ええ、103号室…でも表札に名前はないですよね?」
とても救急要請先がこことは思えない雰囲気にドアを開けることをためらっている隊長に、車両を停車し施錠してから一足遅れてやってきた救急機関員も言います。
救急機関員「隊長、間違いないよ、番地も建物名も間違いない!」
救急隊長「分かった」
隊長がドアを叩く
救急隊長「こんばんは、ドアを開けますよ~」
部屋の中には8畳ほどのスペースに若い女性が4名、若い男性が1名いました。みな17,18歳ってところでしょうか?女の子たちは絶滅したと思っていたヤマンバギャルのような井出たち。皆金髪で派手派手しい化粧をしています。突然訪ねてきた私たち救急隊を見てキョトンとしていました。救急要請先に着いたならいつも家族はよくぞ来てくれた、待っていましたの対応です。誰もキョトンとなんてしない…。この現場は間違っているのか?番地が違うのか?不安がよぎります。
救急隊長「あの…救急車を要請されていませんか?」
ギャルたち「…救急車?呼んでいませんけど…」
救急隊長「呼んでいない?」
奥のふすまが開きやっぱり17,8歳であろう男が顔を出した。
若い男「あ!お願いします」
救急隊長「え?あなたが救急車を要請されたんですか?」
若い男「ええ、こいつです、お願いします」
若い男が指差したのは部屋の隅のソファーで横になるこれまたヤマンバギャル、確かに具合いが悪そうにソファーに寝ていました。
傷病者ギャル「ええ!私!?」
若い男「お前が死にそうだって救急車~って言っていたから呼んだんじゃねえか」
傷病者ギャル「ええ~マジで呼んだの~まさか本気で呼ぶとは思わなかった、救急車呼ぶほどじゃないって~!」
救急隊員たち「…」
他数名のギャルたち「何それ~超ウケルんだけどぉ~キャハハハハハア~」
大爆笑するヤマンバギャルたち。…はぁぁぁバカバカしい。
救急隊長「資器材はいいや…」
救急機関員「了解、撤収しますね」
若い男「笑い事じゃねえんだよ!」
ヤマンバギャルたち「きゃはははははは~」
傷病者ギャル「でも救急車とか言われても私困るし、病院行くお金なんてないしさ」
若い男「…え?じゃあ何?これってオレの責任ってことなの?」
救急隊長「いやね、別に救急隊も無理に病院に連れて行ったりしないから、そちらのお嬢さんが患者さんなんだね?救急隊もここまで来て患者さんをみないで帰る訳にはいかないから血圧とか測らせてもらっていいかな?ご本人が病院に行きたくないなら無理に搬送したりしないから」
若い男「そうですか、すみません」
ヤマンバギャルたち「ハハハハ~マジで超ウケる~」
救急隊員(ちっともウケねえよ!いい加減にしろよ!)
要請者の若い男、具合が悪いギャルは申し訳なさそうにしていましたが、同じ部屋にいた数名のヤマンバギャルたちは大盛り上がり、もうバカバカしくってバカバカしくって…。傷病者の少女は16歳、やはりヤマンバまがいの派手な化粧で顔色は伺えません。ここ数日風邪気味で体調が悪かったと言います。
救急隊員「隊長、バイタルです、脈拍は○、血圧は○…」
救急隊長「私たちは医者じゃないんでね、今ここで大丈夫とは言えないけど脈拍や血圧はまあ異常な数値じゃないです。病院には行かなくて大丈夫ですか?」
傷病者ギャル「はい、病院はいいです、すみませんでした」
若い男「すみませんでした。大丈夫でした。」
救急隊長「はい、分かりました。それでは救急隊はこれで引き揚げますね」
若い男「ありがとうございました。すみませんでした。」
ヤマンバギャルたち「ハハハハウケる~!」
救急隊員(バカバカしすぎる…)

 帰署途上
「不搬送 傷病者本人辞退」あまりのくだらなさに救急車内も真っ暗です。
救急機関員「あいつら世の中をナメきっているよな」
救急隊長「ホントそうだ…」
救急隊員「何やっているんでしょうね、みんな高校生くらいですよね?学校も行っていないでしょうねきっと」
学校でなんて教えてもらえない救急車の使い方、彼らにはどう教えてあげたら良いのでしょうかね?

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