YEAR

2020年

あなたたちは命の恩人です

緊迫の救急現場 前回の記事では劇的な救命だけではないやりがいのある現場の話(この国には希望がある)を紹介しましたが、今回はまさに救命劇、これぞ救急隊のやりがいというお話です。 出場指令 晴天の温かい日、消防署に緊急指令が鳴り響きました。 「〇救急出場、〇町〇丁目…、〇運動場、男性は息苦しいもの、通報 […]

この国には希望がある

救命士のこぼれ話 どの仕事にもやりがいを感じる報われる瞬間があります。人命救助を生業にする私たち消防官にとって、それが達成された時、何にも代えがたいやりがいがあります。しかし、そうではない現場であっても輝きはあるもので… 出場指令 「救急出場、〇町〇丁目…T方、80代女性は全身の痛み、通報は往診中の […]

続・勃起してる…

ケーススタディ この記事は勃起してる…の続編です。先にこちらをお読みください。 搬送連絡 機関員が全身固定資器材を持って現場へと走る中、隊員はメイントレッチャーなど搬送用の資器材を準備しつつ、病院への搬送連絡をしていました。連絡した内容はFさんの年齢、事故に至る簡単な概要、そして救急隊が何を疑ってい […]

当たり前って何だっけ?

救命士のこぼれ話 病院の駐車場 医療機関に到着、傷病者を処置台に移しました。 隊員、機関員は ストレッチャーの消毒や資器材の点検など次の出場体制を整えます。 隊長は医師に引き継ぎ中です。 機関員「熱っぢぃ~…夕方だっていうのにまだ30℃超えてるぜ」隊員「ええ、だからこの忙しさですね…、一度は署に戻り […]

勃起してる…

緊迫の救急現場 救急隊は傷病者を安全に確実に適正な医療機関に搬送することを使命としています。傷病者の状態を把握し判断するには通報者や関係者、家族、そしてもちろん傷病者本人からしっかりとした状況聴取を行う必要があります。 同時に、確実な観察を行い、バイタルサイン、状況、そして時にはこれまでの経験や感な […]

本当に助けて良いんですか?

緊迫の救急現場 救急隊が判断する重要な項目のひとつに緊急度・重症度の判断があります。今にも呼吸も脈拍も止まってしまうかもしれない、既に心肺停止状態、そんな傷病者は3次医療機関へ早期に搬送する。救急救命士が活躍すべき現場なのですが、そんな現場も窮屈な時があって…。 出場指令 深夜の消防署に出場指令が鳴 […]

救急隊のストレス

救命士のこぼれ話 惨事ストレス 救急救命士と言えば、凄惨な現場で活動するイメージがあるのではないでしょうか?当サイトでも紹介させていただいているとおり、劇的な救命劇なんて一握り…、どの仕事もそうであるように、辛いことや苦しいこと、課題ばかりです。 助けられない現場、家族の泣き声…、ストレスじゃないか […]

脱帽しようか

緊迫の救急現場 今回のお話は、私が救急隊員の道を歩き始めた頃、まだ予備隊員の頃に補欠に出た先で組ませていただいた隊長とのお話です。後に私はこの隊長の下で正規隊員になることになりましたが、この隊長が尊敬でき見本にすべき隊長であると確信した時のお話です。今日はちょっと良いお話です。 出場指令 「〇救急隊 […]

予備隊員とは

救急救命士とは 予備隊員とは、正規の隊のメンバーが欠員になる際に、代わりを務める者のことです。予備隊員の在り方、ポジションは消防署や地域によって少し異なります。 穴埋め 正規のメンバーが休暇や怪我などで乗車できない場合に予備隊員が隊の穴を埋めます。救急機関員が夏休みだから、救急資格と機関員の資格を持 […]

優しくしないでもらえますか

仰天の現場 救急隊は様々な事情を抱える人たちの下に駆け付けます。そんな様々な方たちの要望に応えることも救急隊の使命です。様々なニーズに応えるサービス業の一面もある救急隊の仕事ですが、けっして応えられない要望もあるもので…。 出場指令 もう日付がかわろうとしていた深夜、いつものように消防署に出場指令が […]