閉塞性ショック

用語解説

閉塞性ショックとは、血液の流れが何らかの障害によって妨げられ、心臓が十分に血液を送り出せなくなることで起こるショック状態を指します。主に以下のような原因が挙げられます。

主な原因

閉塞性ショックは、心臓や大血管の充満や駆出を物理的に妨げる要因によって引き起こされます。具体的な原因として以下が挙げられます。

  • 心タンポナーデ: 心膜腔に液体(血液や水分)が溜まり、心臓が圧迫されることでポンプ機能が低下します。
  • 緊張性気胸: 胸腔内に空気が溜まり、肺や心臓を圧迫して血流が阻害されます。
  • 肺塞栓症: 肺動脈が血栓で詰まり、右心室の負荷が増大して心拍出量が低下します。
  • 大静脈の圧迫: 大静脈が外部から圧迫されることで血液還流が妨げられる場合があります。
  • 心房内腫瘍または血栓: 心臓内部の腫瘍や血栓によって血流が妨害されることも原因となります。

これらの状態は早急な診断と治療を必要とし、放置すると生命に関わる可能性があります。

    症状

    • 血圧低下
    • 頸静脈怒張(静脈の腫れ)
    • 呼吸困難
    • チアノーゼ(皮膚や粘膜の青紫色変化)

    治療法

    原因に応じた迅速な対応が必要です:

    • 心タンポナーデ:心膜腔穿刺や手術で液体を除去します。
    • 肺塞栓症:血栓溶解療法や抗凝固療法を行います。
    • 緊張性気胸:胸腔穿刺やドレナージで空気を抜きます。

    閉塞性ショックは早期発見と適切な治療が重要であり、放置すると命に関わる可能性があります。

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