用語解説
心原性ショックは、心臓のポンプ機能が低下することで全身に十分な血液を送れなくなり、血圧が急激に低下する状態です。このため、重要な臓器(脳や腎臓など)に酸素や栄養が届かず、生命の危機に陥ることがあります。
主な原因
心原性ショックの原因は以下のような心疾患です。
- 急性心筋梗塞:冠動脈が詰まり、心筋が壊死する病気。
- 大動脈解離:大動脈壁が裂けて血流が乱れる状態。
- 急性心筋炎:ウイルスなどによる心筋の炎症。
- 重度の不整脈(頻脈や徐脈)。
症状
心原性ショックでは以下の症状が見られます。
- 顔面蒼白:血流不足で皮膚が青白くなる。
- 虚脱感:力が入らずぐったりする。
- 冷汗:交感神経の緊張による発汗。
- 弱い脈拍:手首などで脈が触れにくい。
- 呼吸不全:息苦しさや呼吸困難。
これらの症状が進行すると意識レベルが低下し、最悪の場合、呼吸停止や心停止に至ります。
予後と注意点
心原性ショックは非常に重篤で、迅速な診断と治療が予後を大きく左右します。原因疾患によっては治療後も集中管理が必要です。また、予防には基礎疾患(高血圧や糖尿病など)の管理が重要です。
簡単に言うと、心原性ショックは「心臓が血液を送る力を失い、全身に酸素不足を引き起こす危険な状態」です。早期発見と適切な治療が命を救う鍵となります。
119番通報する前に1秒だけ考えてほしい、 大切な人がすぐ近くで倒れていないだろうか?今、本当に救急車が必要だろうか?と。
すべては救命のために
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