時事ネタ
東京都は3月5日、脳卒中を発症した患者を速やかに適切な急性期医療機関に救急搬送する新制度を導入することを正式に決めた。9日から実施する。新制度では、救急隊員が搬送先を決める際の基準に「脳卒中疑いの有無判断」を新たに加えるほか、「東京都脳卒中急性期医療機関」の救急搬送受け入れの可否を記したカレンダーを毎月作成して消防機関などに提供し、脳卒中患者のスムーズな救急搬送を図る。
新制度では、救急隊員が搬送先を決定する際に、「歯を見せたり笑ってみせた時に、顔のゆがみがある」「話をしても不明瞭な言葉が出たり、全く話せない」など、脳卒中の疑いの有無を判断することを新たに追加する。
疑いがある場合は、「急性期脳卒中に対する十分な知識と経験を有する医師及びコメディカルスタッフが対応できること」「脳卒中急性期患者を収容する専門の病床または病棟を有し、急性期リハビリテーションを行えるPTまたはOTが常勤していること」などの基準を満たした東京都脳卒中急性期医療機関に搬送される。
東京都脳卒中急性期医療機関には3月1日現在、既に155医療機関が認定されており、このうち、脳梗塞の超急性期で適応されるt-PA治療が実施できる医療機関は100に上る。
また、各脳卒中急性期医療機関は、救急搬送の受け入れが可能な時間帯などを記入した調査票を都内の各二次医療圏の事務局に毎月提出。事務局はこれを基にカレンダーを作成し、都に提出する。さらに、都が調整を行った後、確定したカレンダーを消防機関や東京都医師会などに提供する。
2009.3.5 医療介護CBnewsより引用
2009年3月5日の医療介護CBニュースからの引用記事です。
医学の進歩と共に、救急救命士に求められる処置も拡大し、求められることもとにかく「救命」からより「社会復帰」へと向かってきました。そういった中、今回、脳卒中における対応要領が東京都で開始される事となった訳です。
PSLS(病院前脳卒中救護)と言われるコースが既に救急隊員向けに動いています。倉敷市などすでに取り組んでいる町もあるようですが、東京全域となると抱える人口、面積からみても日本でははじめての試みになります。
「救命」から「予後回復」、救急救命士に求められてくるものもこれからさらく向上していきそうですね。PSLS、勉強しないと。
119番通報する前に1秒だけ考えてほしい、 大切な人がすぐ近くで倒れていないだろうか?今、本当に救急車が必要だろうか?と。
すべては救命のために
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