時事ネタ
偽計業務妨害:救急車通報157回、出動46回 容疑で48歳の女逮捕/和歌山
◇出動46回「治った」「たばこ買ってきて」
必要がないのに4カ月間で157回も救急車を呼ぼうとしたとして、和歌山西署は5日、和歌山市堀止西2、パート従業員、幸前紀子容疑者(48)を偽計業務妨害容疑で逮捕した。幸前容疑者は「ほんまにしんどかった」と容疑を否認している。
逮捕容疑は、今年3月1日~6月29日に「手首を切った」「しんどい」などと119番に計157回通報して同市消防局の救急車を46回出動させ、「治った」と家に上げなかったり通報自体がうそだったり、救急隊員を足止めして業務を妨害したとされる。
同署などによると、救急搬送されたのは15回で、いずれも診断に異常はなかった。「たばこを買ってきて」と使いを頼んだり、暴言を吐くことなどもあり、同局が7月31日に被害届を出した。同局警防課は「電話だけでは虚偽と決めつけられなかった。救急車の数に限りがあるので適正な利用を」と話している。
2009.10.61毎日新聞からの引用
救急車の不適切な利用に対して消防本部が警察に被害届を出した非常に珍しい事例です。ただ、当サイトの中でも紹介しているように、もはや消防だけで対応するのは難しいのではないかと言うところまで来ている状況もあり、これからこのようなケースも増えていくのかもしれません。
この記事で注目なのは、157回の通報で救急出場が46回であることです。つまり119番通報を受けて出場させていない事案があったと言うこと。119番通報の選別、コールトリアージが行われたと言うことです。
46回もの無駄な出場があったと捉えられることもできるかと思いますが、逆にコールトリアージがある程度機能していたとも考えられます。コールトリアージが導入されていない町ではきっと157回の出場に至っていると思います。
1日に幾度も119番通報する常習者と呼ばれる方は不思議とどの町にもいます。119通報に対して全事案対応する、もうここに無理が出てきていると感じずにはいられません…。119番通報のコールトリアージの導入、この流れは全国に広がっていくのでしょうか。
119番通報する前に1秒だけ考えてほしい、 大切な人がすぐ近くで倒れていないだろうか?今、本当に救急車が必要だろうか?と。
すべては救命のために
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