PA連携の実施率は46.4%

時事ネタ

総務省消防庁は2月16日、昨年12月の心肺機能停止者の搬送状況の速報値を公表した。それによると、多くの救急資器材を必要とする高度な救命処置を行う場合や救命のために一刻を争う場合などに、救急車のほか消防車が出動し、連携して救急活動を行う「PA連携」の実施割合は、心肺機能停止者の搬送全体の46.4%だった。

消防庁の救急業務高度化推進検討会のメディカルコントロール作業部会で事務局が報告した。昨年12月の心肺機能停止者の搬送における「PA連携の有無」や「現場出発時間」などについて調べたもので、1日から14日までの5020人分が公表された。

それによると、全国のPA連携の実施割合は46.4%。都道府県別に見ると、最も高かったのは東京の92.6%で、以下は愛知83.6%、神奈川79.1%と続いた。一方、最も低かったのは島根のゼロで、福井2.6%、福島3.1%も低かったが、割合が低い地域はおおむね搬送件数自体が少なかった。

また、PA連携の有無と現場到着時間の関係を見ると、「あり」が平均7.3分だったのに対し、「なし」は7.9分で0.6分の差があった。

消防庁では「調査が救急隊の活動をベースにしたものなので、消防隊の到着時間などについては正確なデータが必ずしも取れていない可能性がある」としながらも、搬送の迅速化につながっている可能性は示されたとしている。

2010.2.17 医療介護CBnews記事よりの引用



私の勤務する消防本部でもPA連携は積極的に行われています。特に重症の傷病者を扱う現場で、PA連携は欠かせない活動であると感じています。

特定行為を実施する重篤な傷病者を扱う際にはもちろんのこと、CPAの傷病者でなくても消防隊の支援を受けての活動はマンパワーがあり救急隊単隊での活動より、迅速に安全に傷病者を搬送できます。

特に胸骨圧迫と並行して行わなければならない特定行為実施際にはもはや消防隊の支援なしには考えられないと思えるほどです。消防隊にも救急資格者が充実してきたこともあり、消防隊のスキルもどんどん向上しています。

記事によるとやはり大都市部に実施率が高いようです。小さな地方都市では救急活動に消防隊を出場させるほどの余力がないとも考えられるかと思います。

119番通報する前に1秒だけ考えてほしい、 大切な人がすぐ近くで倒れていないだろうか?今、本当に救急車が必要だろうか?と。
すべては救命のために
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