救急隊員に公用車で送迎させ…別の消防署から出動

時事ネタ

救急隊員に公用車で送迎させた幹部、その間に通報あったが隊員不在…別の消防署から出動

福岡県筑紫野市の筑紫野太宰府消防組合消防本部と筑紫野消防署の幹部計3人が、救急車の運転手として同消防署で勤務中の救急隊員に公用車を運転させ、市の式典に出席していたことがわかった。送迎中に救急事案があったが、救急車を出せずに別の消防署が出動した。

同消防本部によると、同消防本部の消防長、次長、同消防署長は昨年11月、市制施行50周年の式典に出席するため、隊員に会場まで送り迎えさせた。隊員が不在となった約25分間、同消防署の救急隊が運用できなくなったという。この間、同消防署近くで男性が転倒したという通報があったが出動できず、別の消防署の救急車が出動した。男性は軽傷と診断されたという。

消防本部の担当者は「駐車場に限りがあり、駐車場の使用を控えようとした」と釈明。同消防本部の山宮義浩消防長は「私の誤った指示でこのような事態を招いたことをおわびする」とのコメントを出した。

2023.3.2 読売新聞から引用




消防署の幹部が式典への送迎のため運転手として救急機関員を使うため、救急車の運用を停止していたという記事です。

この時、実際に救急要請があったと言うのだから市民の命に関わる問題です。傷病者が軽症であったのが救いです。仮にこの方が1分1秒を争う大怪我だったらどうするつもりだったのでしょうか?当然、幹部が傷病者や家族に説明や謝罪にあたる事になるのでしょうが、許してもらえる道筋が想像できません。

さらにコロナ禍で救急車がひっ迫している中でこの判断です。消防長の指示だと言うのだから危機感のなさに絶望していしまいます。公用車に乗ったのは幹部3人だった、誰もまずいのではないかと指摘できなかったでしょうか?上に意見ができないのは階級社会の弊害です。

消防署の幹部でこの認識の甘さです。一般市民に救急車の適正利用を少しだけでも考えてもらう、1秒だけでも考えてもらう、そんな当サイトの目的がいかに途方もないことなのかと改めて認識する事になりました…。


119番通報する前に1秒だけ考えてほしい、 大切な人がすぐ近くで倒れていないだろうか?今、本当に救急車が必要だろうか?と。
すべては救命のために
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