「救急搬送困難事案」も急増 ひっきりなしに鳴り続ける119番通報

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「救急搬送困難事案」も急増 ひっきりなしに鳴り続ける119番通報 名古屋

名古屋市内の昨年1年間の救急出動件数は16万件を超え、過去最多を更新しました。 患者の急増で、時間帯によっては救急車がひっ迫することも。指令センターにカメラが密着しました。

ひっきりなしに鳴り続ける電話。ここは名古屋市消防局の防災指令センターです。市内の119番通報を、交代勤務の職員が24時間365日体制で受け付けています。

名古屋市では去年1年間の救急出動件数が16万212件に。これまでの過去最多だった一昨年を約4400件上回り、過去最多を更新しました。中でもーー

「去年12月の救急出動件数が1万6079件。1カ月の救急出動件数としては過去最多。背景に発熱を伴った救急患者が増加していて、発熱救急患者の搬送は11月と比べると約2倍」(名古屋市消防局 救急部 市原康之介 担当課長)

年末にかけては、救急隊が搬送先の病院をなかなか見つけられず、現場に30分以上とどまる「救急搬送困難事案」も急増しました。


6日に稼働率が一時的に100%に

そして年が明けてからも、救急車を要請する電話が相次ぎ、稼働率が80%を超える時間帯もありました。名古屋市では、救急車の稼働率が80%を超えると「名古屋市救急隊ひっ迫アラート」が発信されます。

1月に入り、7日までの1週間のうち5日間、すでにアラートが発信されているということです。また6日には、救急隊の稼働率が一時的に100%となり、すぐに出動できる救急隊がいなくなる時間帯もありました。

「インフルエンザをはじめとした感染症が流行しているので、発熱を伴った救急患者が非常に増えている。マスクの着用や適度な換気など、基本的な感染防止に努めてほしい」(市原 担当課長)

2025.1.8 メーテレより一部引用



名古屋のメーテレが伝えている救急車のひっ迫を伝える報道です。1月6日には救急車の稼働率が一時的に100%となり、すぐに出場できる救急車がいなくなった時間があったと伝えています。

この手の話、全国で起こっている問題です。2023年9月には東京で119番が繋がりづらいとの発信が話題になりました。

政令指定都市である名古屋市の救急車がすべて出払っている。この時に大きな事故に遭ったら?目の前で大切な家族や友人が突然倒れたら?当サイトでずっと伝えている問題が年々増していると感じずにはいられません。

次回の記事は、救急車の稼働率が100%に近い状態にある時の現場の話です。救急隊の運用がひっ迫すると、本当に救急車が必要な人に何が起こってしまうのか、少しでも考えてもらえるきっかけになればと思います。

119番通報する前に1秒だけ考えてほしい、 大切な人がすぐ近くで倒れていないだろうか?今、本当に救急車が必要だろうか?と。
すべては救命のために
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