時事ネタ
去年12月、下呂市で救急車が道路脇に衝突し、3人がけがをした事故を受け、市は運転していた職員が仮眠をほとんど取れていなかったことが原因だったとして職員の定員を増やす方針を決めました。
去年12月10日の午前5時前、下呂市萩原町の国道で救急車が道路脇に衝突して炎上し、医師と看護師、救急隊員のあわせて3人がけがをしました。
下呂市消防本部によりますと救急車は下呂市の病院から転院する患者を約50キロ離れた高山市の病院に搬送して戻る途中で、運転していた職員は前日の朝に出勤したあと、出動が重なって、仮眠がほとんど取れず、注意力が散漫になっていたということです。
このため市は再発防止策として、2月から救急車の運転員を原則、2人体制にして交代で休憩をとれるようにしています。
また、こうした体制をすべての消防署で確保できるよう、職員の定員を4人増やして、97人とする条例の改正案を25日に開会した市議会に提出しました。
下呂市では脳神経外科の常勤の専門医が4年前にいなくなったことなどから、去年は市外への救急搬送が566件とその10年前の2倍以上に増えています。
下呂市消防本部は「2度と同様の事故が起きないよう、今後も職員の負担軽減など再発防止策に努め、市民の安心安全のためにまい進します」としています。
2025.2.25 NHK WEBから引用
2025年2月25日NHK WEBからの引用記事です。
昨年12月に起こった下呂市での救急車の交通事故の続報です。市が出した対策は救急隊の増員、救急車の運転員を原則2人体制にするという内容でした。
原則2人ということは、24時間勤務なら単純計算で12時間で回すということになります。他にも1件ずつ消防署に戻る度に運転者が交替するなんてことも想定できるかもしれません。どちらにしても一人のドライバーが12時間もの時間、緊急事態に駆けつける体制でいる訳です。一般的にはこれで大丈夫と言うには乱暴かもしれません。
当サイトでもずっと触れてきましたが、現実的にはこんなことができない日もあります。消防署で待っている交替運転手の下に辿り着くことすらできない日もあるのです。原則は原則、守られない日も出てくるのではないでしょうか。付け焼き刃、根本的対策に至るとは思えないとも感じてしまいます。この事故が過労運転とされ、消防署の安全運転管理者が有罪となる。そんなことにはならないのでしょうか?
しかし、市の関係者はきっと相当の思いをして定員増員に漕ぎ着けたのではないでしょうか。小さな一歩かもしれませんが、何かが動いたことは確かです。対策が全くできていない消防本部もきっと多いのではないでしょうか。
「起こったから行動しなくてはならなくなった」は誰でもできること、「起こる前に行動する」が大切、誰でも分かっていることだけれど…できるかどうかは別問題で、本当に難しいこと。次は死人が出ませんように…。
119番通報する前に1秒だけ考えてほしい、大切な人がすぐ近くで倒れていないだろうか?今、本当に救急車が必要だろうか?と。
すべては救命のために
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