時事ネタ
学校で救急車呼んだものの「緊急性なし」と料金徴収のケース、水戸市が全額補助へ…教員らの「ためらい」防ぐ
緊急性がないのに大病院へ救急搬送された患者を対象に徴収する「選定療養費」を巡り、水戸市は学校側が救急搬送を要請し、徴収対象となった場合に保護者の支払い分を全額補助する制度を始めた。学校側が救急要請に迷う場合があり、判断の迅速化のために市独自の対策を取り入れた。
市教育委員会によると、対象は同市の小中学校や義務教育学校、幼稚園などの計68施設と放課後学級。授業中などに、児童生徒がけがや病気で学校側が救急車を呼んだものの、病院から緊急性がないと判断され、徴収対象となった場合に適用される。
校内などでのけがや病気で救急搬送され、緊急性が認められなかった場合は原則、保護者が選定療養費を支払うという。市内の小中学校では学校側が救急要請し、保護者が徴収された事例が今年1~2月に2件発生。こうしたケースで教員らが救急要請をためらうことや保護者とのトラブルを避けるため、市は補助制度の導入を決めた。
茨城県は各地の学校に対し、救急要請すべきか迷う際は「#7119」や「#8000」といった救急電話相談を活用し、要請すべきだと助言された場合は原則徴収しないと通知している。
2025.7.2 読売新聞からの引用
全国に先駆けて都道府県単位で緊急性のない救急要請に選定療養費を聴取することを決めた茨城県、何か新しいことを始めると新しい課題や問題が生じるのは必然です。
費用がかかるかもしれないことで救急要請をためらうことを防ぐための対策、仮に緊急性がなかったとしても市が選定療養費を負担する仕組みです。
緊急性があるにも関わらずためらいがあり救急車が要請されない、これは命に関わる問題です。特に子どもたちに間違いがあってはいけない、現場の先生方には心強い制度ではないでしょうか。とは言え救急車は有事の際の緊急車両です。「ためらい」なしに気軽に使うものでもありません。
全国に先駆けた茨城県の選定療養費の取り組みも、選定療養費を市で負担する水戸市の取り組みも、どちらにも理があると感じます。現場で起こっていることを照らし合わせると、この手の問題がいかに難しいか、答えのない課題であるとさらに考えさせられてしまう。次回はそんな現場の話(一応呼びました)を紹介します。
119番通報する前に1秒だけ考えてほしい、 大切な人がすぐ近くで倒れていないだろうか?今、本当に救急車が必要だろうか?と。
すべては救命のために
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