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心肺停止

最後まで迷惑かけやがって

緊迫の現場 救急隊がその能力を最大限に発揮し最高の仕事ができたのなら、生死の境にある人を生の側へ導くことのできるかもしれない。そんな大きな仕事ができた時、私達は最高のやりがいを得ることができるのでしょう。ただし…そんな仕事をみんなが望んでいるかどうかはまた別の話で…。 出場指令 「救急隊、消防隊出場 […]

助けられなくても意味はあったか?

緊迫の現場 救急隊が目指しているのは救命です。しかし、それができる時は本当に少なくて… 出場指令 「救急出場、◯町◯丁目◯番、△ビル7階、□株式会社に急病人、男性は倒れたもの」 との指令に私たち救急隊は出場しました。出場してすぐに救急車の無線機が鳴りました。 本部「現場より119番の第2報を入電、傷 […]

みかんをくわえて

仰天の現場 まだ救急隊員になりたての頃の話、首吊りは初めての経験でした。 出場指令  「救急隊、消防隊出場、○町○マンション○号室、縊首(いしゅ:首吊りのこと)警察電話」 ◯町は隣の署の管轄区域、近くの消防隊と救急隊に出場指令がかかりました。 現場到着 現場のマンションの前にはパトカーが停車しており […]

よーいドンで出られない

救命士のこぼれ話 既に3連続の出場、医療機関に到着した時には正午を回っていました。隊長は医師引継ぎに、隊員と機関員は次の出場に備え、この活動で使用した資器材の整備、消毒、救急車内の清掃に当たっていました。 隊員「この暑さ異常ですよ…、熱中症患者が増えるのも納得です」機関員「ああ、そうだな…でも今の傷 […]

先立つ不孝は…

緊迫の現場 人命救助を生業とする消防官、そんな中でも出場件数、稼働時間がぶっちぎりの救急隊は生死に関わる事案も多く経験します。良くも悪くも人の死にすら慣れていく。 死に慣れるなんて不謹慎に感じるかもしれませんが、キラリと光る劇的な救命なんてひとかけら…、零れ落ちていく命の方が圧倒的に多いのです。 辛 […]

どうにか年を越せそうだな

緊迫の現場 コンビニに代表される24時間356日営業のお店、年末もお正月もお店が営業していないから困ってしまうなんてことはあまりなくなりました。そんな便利な時代がやってくるずっと前から24時間365日営業と言えば、消防署です。 朝、大交替 「本年も1年ありがとうございました、良いお年をお過ごしくださ […]

本当に助けて良いんですか?

緊迫の救急現場 救急隊が判断する重要な項目のひとつに緊急度・重症度の判断があります。今にも呼吸も脈拍も止まってしまうかもしれない、既に心肺停止状態、そんな傷病者は3次医療機関へ早期に搬送する。救急救命士が活躍すべき現場なのですが、そんな現場も窮屈な時があって…。 出場指令 深夜の消防署に出場指令が鳴 […]

父も歩けるまで回復しました

救急救命士のこぼれ話 特に新人の消防士にとって多大な影響を与えるのが隊長です。消防署で右も左も分からない状態の時に、はじめて組んだ隊長や先輩は将来進むべき道すら決めることになるほどに多大な影響を与えることが多いです。 私は駆け出しの救急隊員の時、尊敬できる救急隊長の下で仕事をさせていただいたことで、 […]

最後の言葉

緊迫の救急現場 いつかの帰署途上 隊長「 この前の隊長会議、新人のSは呑み込みが悪いって話になってな」機関員「Sくん?そんな感じはしないけどな」隊長「ポンプ隊長の指導が甘いからだって、厳しさがないと部下は育たないって言うわけよ、で、オレは言ったんだよ、そればっかりじゃ今の若い子たちには合わないって」 […]