救急車
あなたの家族でも同じようにするの?
溜息の現場 判断に迷ったり、どうすべきか困った時には一度立ち止まって、傷病者が自分の家族だったらどうするだろうと考える。傷病者の利益を第一に活動すればそれが最適解になる。お世話になった隊長や先輩方にそんな指導を受けてきました。 「目の前の人が自分の家族ならどうするかと考える」こんなことは救急隊だから […]
想定外を想定するには
緊迫の現場 事実は小説より奇なりとはよく言ったもので、現場で起こる想定外の事態は想像を超えることがあります。でも、プロは想定外を想定する。想定外を想定するには、経験を積む度に考え続けること、いつも学ぶこと、感じること、そんなことを繰り返していくことで磨かれていく第六感のようなものが大切です。この感覚 […]
思いやりの一言、それが大切
救命士のこぼれ話 生活の中でちょっとした気遣い、相手を思いやる一言がとても大切であると感じることがあります。そんな一言がある人とない人との差はけっこう大きいものです。 私も救急隊の活動の中で思いやりのある一言を大切にといつも意識しています。それは、私が見てきたデキる先輩たちはこの一言がさりげなく出る […]
ゴミ屋敷を超えて、止まる
仰天の現場 救急隊は想像を絶する非現実的な現場に出場することがあります。そんな非現実のひとつがゴミ屋敷と言って相応しい家です。傷病者が物に埋もれていて、どこにいるのか分からないなんてこともあります。私も救急隊員になるまでそんな家は本当に特殊で、非現実的な場所だと思っていたのですが、救急隊とっては珍し […]
なんか…診察とかもういいかも
溜息の現場 119番通報の内容だけで現場が見えること、想像できることはけっこうあるものです。 「…通報は本人から」これだけで傷病者は少なくとも自身で電話を操作し、自身がいる場所を伝えることができる状態、意識はしっかりしているのだろうと想像できます。 「…肺炎の疑い、通報は往診の医師から」とか「…転倒 […]
誰かが呼んだと思って…
仰天の現場 救急車が駆け付ける現場は緊急事態、冷静な判断や普通のことだと思うことができないことがむしろ当たり前、そんな前提に立たないといけません。救急隊員たちにとってはそれが日常であっても、119番通報する人にとってはそれは一生に1回かもしれない非日常です。それは肝に銘じないといけない、でもせめて、 […]
家族がミイラ化していても
仰天の救急現場 消防署の車庫前、交替のため昨日の当務員と今日の当務員が整列します。温かい日差しが各車両を照らしていますが、真冬のアスファルトは凍り付いており寒さが骨身に染みます、寒い…。整列して間もなく、この日の激務を告げる出場指令が流れました。 出場指令 「救急隊、消防隊出場、〇町〇丁目…高齢男性 […]
消防官の父親に求められているもの
救命士のこぼれ話 今日は私がまだ救急車に乗ることもできない新人消防士の頃の懐かしいお話です。 交替制勤務の消防署員は24時間、消防署に待機し出場に備えています。待機している時間には、事務仕事をしたり食事や仮眠など仕事と共に生活があります。そこには訓練や体力練成も含まれています。 消防署の仕事は地域を […]