予備隊員とは

救急救命士とは

予備隊員とは、正規の隊のメンバーが欠員になる際に、代わりを務める者のことです。予備隊員の在り方、ポジションは消防署や地域によって少し異なります。

穴埋め

正規のメンバーが休暇や怪我などで乗車できない場合に予備隊員が隊の穴を埋めます。救急機関員が夏休みだから、救急資格と機関員の資格を持っているポンプ隊員が今日は救急機関員を務める、こんな場合です。

労務管理

特に出場件数の多い、繁華街などを抱えた地域では、救急隊の労務管理の観点から、積極的に予備隊員を乗車させる場合もあります。

20時の時点で既に10件もの出場をしており、連続稼働時間も数時間に及んでしまった。労務管理のため、帰署したら予備隊員が交替して救急隊に乗車する、とか。

出場件数がうなぎ登りの救急隊、今月も超過勤務が救急隊長はぶっちぎりに多い。だから今月は3回、救急資格を持っているポンプ隊長が救急車に乗車する。こんな場合もあります。

スキルアップ

救急資格を取ってきたばかりの者がいきなり正規隊員になることはあまりありません。せっかく資格を取ってきたのになかなか乗車できなければ能力も上がりません。予備隊員の期間に様々な隊で乗車してスキルアップをはかります。

将来、救急救命士となり救急隊として活躍したいとアピールしている若者にチャンスを与える場所でもあります。

見習い期間を経て

このように予備隊員には、休暇や怪我などの際のポジションの穴埋め、出場件数を分配する労務管理、若者のスキルアップのチャンスなど様々な側面があります。

予備隊員をどう活用しているかは消防署の出場状況や地域の特性、署長の考えなど様々な要因があります。

どうしたって予備隊員は正規メンバーよりも経験が少ない場合が多いので、予備隊員を乗車させる時には、隊としてのバランスを崩さないことに配慮し、その日の隊の態勢を作っています。

119番通報する前に1秒だけ考えてほしい、 大切な人がすぐ近くで倒れていないだろうか?今、本当に救急車が必要だろうか?と。
すべては救命のために
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