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緊迫の現場

救急車が駆け付ける緊迫した現場の話

ごめんなさいとありがとう

緊迫の現場 救急隊に限らず消防官の仕事は人命救助です。大きな仕事の成果はより多くの失敗や課題、悔しい思いが支えている。劇的な人命救助の影には圧倒的に多くのどうにもならない現場があるのです。どうにもならなかった時の話です。 出場指令 「⚪︎隊、⚪︎隊、⚪︎救助隊…救急隊出場、⚪︎町⚪︎丁目…▲駅、人と […]

食道静脈瘤破裂、それが本望?

緊迫の現場 救急隊とは決して切り離せないアルコールに関わるトラブル、当サイトでもアルコールに関わるトラブルを抱えた様々な事案を紹介してきました。そんな人たちが至る最後の場面のお話です。 出場指令 「救急出場、○町○丁目○番地E方、男性は動けないもの、通報は家族女性から」 との指令に救急隊は出場しまし […]

生きるべき傷病者なのか?それとも…

緊迫の現場 救急隊が判断する大変重要な項目のひとつに医療機関の選定があります。傷病者を適切に観察し様々なものを考慮して病院を選定します。病院選定の過程では常に葛藤と迷いがつきまといます。今回は明らかに重症と判断できるのですが、簡単にはいかない現場の話です。 出場指令 この日は休日の夜、消防署に出場指 […]

呼吸が止まり、脈拍が止まり…

緊迫の現場 緊迫の現場では1分1秒で命の駆け引きがあります。1秒でも早く搬送か?ここで1分を使ってでも処置を優先すべきなのか?救急隊はその知識、経験から数秒間でそれを判断します。今回のお話はまさに1分1秒を争う事案です。 出場指令 「救急隊、消防隊出場、⚪︎町⚪︎丁目…H方、男性は意識なし、通報は家 […]

切れてしまった鎖

緊迫の現場 年々増え続ける救急車の出場件数、全国各地の消防本部もあの手この手と増え続ける需要に応えるために様々な対策を打ってはいますが、救急車の稼働率が100%となってしまう事態や119番通報が繋がりづらくなってしまう事態まで起こり始めてきました。こんな状況の時、現場ではどんなことが起こるのでしょう […]

最後まで迷惑かけやがって

緊迫の現場 救急隊がその能力を最大限に発揮し最高の仕事ができたのなら、生死の境にある人を生の側へ導くことのできるかもしれない。そんな大きな仕事ができた時、私達は最高のやりがいを得ることができるのでしょう。ただし…そんな仕事をみんなが望んでいるかどうかはまた別の話で…。 出場指令 「救急隊、消防隊出場 […]

助けられなくても意味はあったか?

緊迫の現場 救急隊が目指しているのは救命です。しかし、それができる時は本当に少なくて… 出場指令 「救急出場、◯町◯丁目◯番、△ビル7階、□株式会社に急病人、男性は倒れたもの」 との指令に私たち救急隊は出場しました。出場してすぐに救急車の無線機が鳴りました。 本部「現場より119番の第2報を入電、傷 […]

この冷ややかな感じは…?

仰天の現場 救急車は緊急事態の現場に駆け付ける緊急車両です。駆け付けてみると、実は緊急性ゼロだったなんてこともよくある事です。一般の方にとっては生涯に1度呼ぶか呼ばないかの救急車、緊急事態の判断が難しいのは仕方がありません。 ただ、少なくとも通報者、その周りの人たちにとっては、その時は救急車を呼ぶべ […]

誰かの犠牲ち

緊迫の現場 新型コロナウイルスが蔓延する中、救急隊の稼働率が注目されるようになりました。運用できる救急車がゼロになっている、運用率が99%に達しているなど、危機的状況を発信している消防本部もあります。 確かにコロナ禍で酷い状況ではありますが、運用率が90%超えが常態化しているような地域は以前からある […]

先立つ不孝は…

緊迫の現場 人命救助を生業とする消防官、そんな中でも出場件数、稼働時間がぶっちぎりの救急隊は生死に関わる事案も多く経験します。良くも悪くも人の死にすら慣れていく。 死に慣れるなんて不謹慎に感じるかもしれませんが、キラリと光る劇的な救命なんてひとかけら…、零れ落ちていく命の方が圧倒的に多いのです。 辛 […]