CATEGORY

ケーススタディ

事例検証です。クエスチョン編とアンサー編に分けて更新、みなさんの深い考察をお待ちしています。

続・インフルエンザのやせ型男性、実は…

ケーススタディ インフルエンザの痩せ型男性、実は…の続きです。 自身で119番通報し、救急隊到着時には身支度を整えて自宅前で待っていた若い男性です。緊急性の乏しい軽傷傷病者と思っていたのに、隊長はまさかの3次医療機関の選定を判断したのでした。 医療機関到着 救命医「バイタルサインは悪くなさそうだね? […]

インフルエンザのやせ型男性、実は…

ケーススタディ 救急車の適正利用が課題である大きな要因は、全国的にも年々増え続けている救急出場件数、その中でも安定して推移しているのは搬送者に占める軽症者の割合です。 軽傷とは入院の必要がないと判断される傷病者のこと。この割合はずっと50%程度で推移しています。10件の出場で5~6人はその日のうちに […]

続・勃起してる…

ケーススタディ この記事は勃起してる…の続編です。先にこちらをお読みください。 搬送連絡 機関員が全身固定資器材を持って現場へと走る中、隊員はメイントレッチャーなど搬送用の資器材を準備しつつ、病院への搬送連絡をしていました。連絡した内容はFさんの年齢、事故に至る簡単な概要、そして救急隊が何を疑ってい […]

勃起してる…

緊迫の救急現場 救急隊は傷病者を安全に確実に適正な医療機関に搬送することを使命としています。傷病者の状態を把握し判断するには通報者や関係者、家族、そしてもちろん傷病者本人からしっかりとした状況聴取を行う必要があります。 同時に、確実な観察を行い、バイタルサイン、状況、そして時にはこれまでの経験や感な […]

続・最近ボケてきちゃったみていで

ケーススタディ この記事は最近、ボケてきちゃったみたいでの続編、回答編となります。 現場にあった様々なヒントを元に、隊長は直近の脳神経外科を選定を下命しました。70代の男性、ひと月ほど前の頭部打撲、歩行障害、まるで救急救命士国家試験の臨床問題にでも出そうな典型症例です。 医療機関到着 医師「なるほど […]

最近、ボケてきちゃったみたいで

ケーススタディ 近年の救急出場件数の増大の原因のひとつに高齢化社会があります。人間年齢を重ねれば疾患のひとつやふたつを抱えるのは当たり前のこと。また、高齢者の場合、同じ病気であっても若い人より重症化することが多くなります。 統計にも表れていることですが、搬送人員に占める高齢者の割合が年々増えており、 […]

続・完全房室ブロックだ!

ケーススタディ この記事は完全房室ブロックだ!の続編となります。 医療機関到着 医療機関に到着したと同時にSさんには12誘導心電図をはじめとする様々な検査器具が装着されました。医師たちの処置が続く中、病院の初療室の片隅では隊長が医師に申し送りを行います。 医師「…なるほど、確かに完全房室ブロックだ」 […]

完全房室ブロックだ!

ケーススタディ 救急隊は傷病者の下に迅速に駆けつけ、適切な医療機関に早期に搬送することを使命としています。この使命を果たすために傷病者自身はもちろん、家族から、目撃者からなど様々な関係者から情報を集めます。 五感や救急資器材を活用して正確なバイタルサインを測定し、現場に落ちている様々なヒントを集めま […]

続・慢性膵炎、病院に行く目的は?

ケーススタディ この記事は慢性膵炎、病院に行く目的は?の回答編になります。 Eさん「いや…この痛みをどうにかしてもらえればそれでいいんだ」隊長「それは…お薬を使ってほしいってことですか?」Eさん「ああ、ソセゴンを打ってくれればそれでいい」 やっぱりそういうことか…。ソセゴンは麻薬類似薬であるペンタゾ […]

慢性膵炎、病院に行く目的は?

ケーススタディ これまで様々な問題を抱える傷病者のお話を紹介してきました。医療機関のブラックリストに載るような問題を起こす人たち、院内での暴言や暴力、喫煙や飲酒などルールが守れない、治療費を払わないなどなど問題の内容も人それぞれです。 中でもやはり救急隊が関わる事が多いのはアルコールに関わる問題を抱 […]