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ケーススタディ

事例検証です。クエスチョン編とアンサー編に分けて更新、みなさんの深い考察をお待ちしています。

続・突然の背部痛、足背触れず

ケーススタディ 突然の背部痛、足背触れずの解答編です。 この活動の迷いどころは選定です。3次医療機関か循環器の専門処置ができる医療機関にすべきか。ただ、Tさんお宅の近くには3次の機能もCCUもある大病院ありました。連絡するとすぐに受け入れるとの回答が得られました。 医療機関到着 医師「本当だ、足背動 […]

突然の背部痛、足背触れず

ケーススタディ 今回のお話は緊急度・重症度を判断する上でいくつか重要な所見がでており、救急隊としては適切な医療機関に早期に搬送できた事案でした。 出場指令 「救急出場、○町○丁目T方、男性は背部痛、通報は妻から」 との指令に救急隊は出場しました。現場は受け持ち区域、数分で到着できる距離でした。 現場 […]

続・ヒントは現場に落ちている

ケーススタディ この記事はヒントは現場に落ちているの回答編です。 車内収容 隊長「Bさん、分かりますね?お返事できます?」Bさん「…?」 Bさんの様子は変わらない。バイタルサインにも変化はありませんでした。 機関員「搬送先は○病院救命センターで受入可能、出発します」隊長「了解」 搬送途上 隊長「Bさ […]

ヒントは現場に落ちている

ケーススタディ 救急隊が駆けつける先では緊急事態が起こっています。現場は混乱しており、重要な情報が取れないことは想定される事態です。 救急隊は傷病者の状況や病態が分からない時、それを導くヒントを探します。それは観察から導けることであったり、家族の話からであったり、時に現場に落ちていたりするのです。そ […]

続・インフルエンザのやせ型男性、実は…

ケーススタディ インフルエンザの痩せ型男性、実は…の続きです。 自身で119番通報し、救急隊到着時には身支度を整えて自宅前で待っていた若い男性です。緊急性の乏しい軽傷傷病者と思っていたのに、隊長はまさかの3次医療機関の選定を判断したのでした。 医療機関到着 救命医「バイタルサインは悪くなさそうだね? […]

インフルエンザのやせ型男性、実は…

ケーススタディ 救急車の適正利用が課題である大きな要因は、全国的にも年々増え続けている救急出場件数、その中でも安定して推移しているのは搬送者に占める軽症者の割合です。 軽傷とは入院の必要がないと判断される傷病者のこと。この割合はずっと50%程度で推移しています。10件の出場で5~6人はその日のうちに […]

続・勃起してる…

ケーススタディ この記事は勃起してる…の続編です。先にこちらをお読みください。 搬送連絡 機関員が全身固定資器材を持って現場へと走る中、隊員はメイントレッチャーなど搬送用の資器材を準備しつつ、病院への搬送連絡をしていました。連絡した内容はFさんの年齢、事故に至る簡単な概要、そして救急隊が何を疑ってい […]

勃起してる…

緊迫の救急現場 救急隊は傷病者を安全に確実に適正な医療機関に搬送することを使命としています。傷病者の状態を把握し判断するには通報者や関係者、家族、そしてもちろん傷病者本人からしっかりとした状況聴取を行う必要があります。 同時に、確実な観察を行い、バイタルサイン、状況、そして時にはこれまでの経験や感な […]

続・最近ボケてきちゃったみていで

ケーススタディ この記事は最近、ボケてきちゃったみたいでの続編、回答編となります。 現場にあった様々なヒントを元に、隊長は直近の脳神経外科を選定を下命しました。70代の男性、ひと月ほど前の頭部打撲、歩行障害、まるで救急救命士国家試験の臨床問題にでも出そうな典型症例です。 医療機関到着 医師「なるほど […]

最近、ボケてきちゃったみたいで

ケーススタディ 近年の救急出場件数の増大の原因のひとつに高齢化社会があります。人間年齢を重ねれば疾患のひとつやふたつを抱えるのは当たり前のこと。また、高齢者の場合、同じ病気であっても若い人より重症化することが多くなります。 統計にも表れていることですが、搬送人員に占める高齢者の割合が年々増えており、 […]