時事ネタ
救急車出動件数が去年上回る過去最多ペース 不要不急の119番通報控えて 東京消防庁
今年に入ってから5月までの都内の救急車の出動件数が、過去最多だった去年を上回るペースで推移していることがわかりました。東京消防庁は、不要不急の119番通報を控えるように呼びかけています。
去年1年間の都内の救急車の出動件数は、コロナの第8波などの影響で87万2075件と過去最多を記録し、12月には昭島市でおよそ17時間ほぼ休みなく7件の搬送に従事していた救急隊が乗る救急車が横転し、隊員らが軽傷を負う事故がありました。
捜査関係者によりますと、救急車を運転していた男性隊員は居眠りをしていたとみられ、警視庁がきょう、この隊員を過失運転傷害の疑いで書類送検したことがわかりました。
東京消防庁は当時、「救急隊への負荷が事故につながった可能性は否定できない」とコメントしていました。
その後の東京消防庁への取材で、今年も5月までの出動件数が35万2695件と去年の同時期と比べ1万3829件多く、過去最多を更新するペースであることがわかりました。
東京消防庁によりますと、詳しい原因は分かっていないということですが、例年、119番通報のおよそ2割が不要不急のもので東京消防庁は「救急車を呼ぶか迷った場合は『#7119』に連絡してほしい」としています。
2023年6月19日TBS NEWS DIGより引用
昨年末に起こってしまった救急車の横転事故、その後の報道で17時間連続勤務の果てでの交通事故であったことが伝えられ様々なメディアでも取り上げられました。
当サイトでもずっと伝えてきた通り、救急隊は地域や時期によっては本当に食事や休憩が全くとれない激務になります。帰署途上の信号待ちで寝落ちする、まるで失神と感じるような過労を感じることもありました。コロナ禍ではこんな状況が本当に毎日続いていました。
パンデミックの中に起こってしまった事故ではありましたが、この時は既に第8波、異常事態だったから仕方がないで片づけることはさすがにできません。救急隊の過労状態の勤務はコロナ禍以前からずっとずっと問題になってきたことです。
今回のこの事故が、この問題を改善する一つのきっかけになるのではないだろうか?さすがにこんな勤務体制を続けている消防本部に管理責任が突きつけられるのではないか?
事業主や運転管理者は道路交通法第75条により、運転手に過労運転を命じたり、過労運転をすることを容認したりしてはならないと規定されています。(参考:過労運転の違反点数と防止への対策-チューリッヒ-)
救急隊はまさに命令で出場します。今回の事故は、ついに過労運転になってしまうのではないかと見守っていたのですが、結論は、救急機関員が過失運転傷害容疑で書類送検…。本当にお気の毒です。
17時間休憩なしで働いていたら、少なくとも私は安全に運転なんてできません。
逆に言えば、救急隊は17時間連続で働き続け事故を起こしても責任は個人持ち、組織も責任を負うことになる過労運転にはそれでもならない、そんな前例ができたとも捉えることができるかもしれません。
救急機関員にはなれません、だって誰かを殺してしまうかもしれないから…そんなことを言う後輩に何を言おう…。休憩なしで17時間も戦えない、だってオレは人間だから、おまけに人命を預かるんだ、個人で責任なんて背負えない、そんな仲間に何て言おう…。
記事は救急出場件数が過去最多ペースと伝えています。どんなに疲れていても、食事を摂らなくても、眠らなくても、ミスをしない方法はないだろうか?これからも自分自身を、仲間を守れるだろうか?それができなくて、果たして町の人を守れるだろうか?守ってはもらえない…。とても不安です…。
119番通報する前に1秒だけ考えてほしい、 大切な人がすぐ近くで倒れていないだろうか?今、本当に救急車が必要だろうか?と。
すべては救命のために
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