YEAR

2022年

帰ってきた常習者

溜息の現場 ホームレスのAさんは酒を飲んでは気持ちが悪いと救急車を要請する、そんな事を1日に2度3度と続ける大常習者です。家族との記念日は忘れてしまっても…彼の誕生日まで覚えてしまうほどです。 毎日毎日119番要請するAさんは、ある時には仲間のホームレスを殴り受傷させ救急隊が駆けつけることもあるので […]

悪いのは誰かじゃなくて

溜息の現場 新型コロナウイルスが猛威を振るう中、全国の罹患者もうなぎ上りの状況で医療機関がひっ迫しています。救急隊の出場率も高まり続け、これまでに増して救急隊は出ずっぱりの状況が続いています。これは、救急車の不適切な利用に合わせて、コロナ禍が故の理由もあって…。 出場指令 「救急出場、〇町〇丁目…、 […]

誰かの犠牲ち

緊迫の現場 新型コロナウイルスが蔓延する中、救急隊の稼働率が注目されるようになりました。運用できる救急車がゼロになっている、運用率が99%に達しているなど、危機的状況を発信している消防本部もあります。 確かにコロナ禍で酷い状況ではありますが、運用率が90%超えが常態化しているような地域は以前からある […]

マジでこの国はどうなっているんだ

溜息の現場 新型コロナウイルスが猛威を振るう中、医療機関には患者が溢れ疲弊している。ただでさえいつもひっ迫状態の救急隊の運用率はさらに高まり、救急車が30分以上も駆け付けられない事態、そもそも向かわせる救急車がない状態まで起こっています。 マスコミもこの状況を伝え、全国各地の消防本部もこの危機的状況 […]

誰かの決断を待っている

救命士のこぼれ話 このお話はローテーションは歪を生んで、多数決は歪を生まないの続きです。 これまでの日常をひっくり返した新型コロナウイルスの蔓延、パンデミックの猛威は例外なく消防署にも降りかかったのでした。罹患したり、濃厚接触者になったりと、出勤できない者が続出していました。救急資格を持つ者は正規・ […]

多数決は歪を生まない

救命士のこぼれ話 この記事はローテーションは歪を生んでの続きです。 先日の会議の結果 先日の会議でこれからの救急隊の労務管理についての方針が決定した。交替乗務をさらに推進し、署全体で救急隊の労務管理の課題に取り組んでいく。これまで救急車に乗務する機会のなかった者も、救急資格者は月に数度は救急車に乗務 […]

ローテーションは歪を生んで

救命士のこぼれ話 救急資格を取ってきたばかりの後輩が救急隊の予備隊員として救急車に乗車するようになりました。この日、正規の救急隊員の私は彼と入れ替わってポンプ隊の隊員を務めていました。 消防署の様々な隊の中でも出場件数、稼働時間がぶっちぎりの救急隊、隊員の労務管理やこれから救急隊を目指す者の育成のた […]

住民のニーズに応えるということ

救命士のこぼれ話 「救急隊は人間愛を持って傷病者に接するべきである」 「時代の変化に的確に対応し、住民のニーズに応える行政サービスを行うべきである」 そういった事の積み重ねが住民からの信頼を得られることに繋がるのです。 当たり前の事ですが、当たり前の事ほど難しく、いつも何かの機会がある度に確認するこ […]

先立つ不孝は…

緊迫の現場 人命救助を生業とする消防官、そんな中でも出場件数、稼働時間がぶっちぎりの救急隊は生死に関わる事案も多く経験します。良くも悪くも人の死にすら慣れていく。 死に慣れるなんて不謹慎に感じるかもしれませんが、キラリと光る劇的な救命なんてひとかけら…、零れ落ちていく命の方が圧倒的に多いのです。 辛 […]

その辺りにいるはずなんだけど

溜息の現場 どの町に勤務しても、いつも救急隊を困らせる酔っ払い。歓楽街を管内に持つ救急隊はその頻度が高いです。傷病者が酔っ払いと言うだけでも十分困りものなのに、仲間が元気な酔っ払いだとさらに困った事案になることが多く、時に暴言や罵声を浴びることもあります。今回も仲間が要請をしたのですが…。 出場指令 […]